アルコール依存症とは

おそらく多くの方が「依存症」と聞いて真っ先に思い浮かべるのがこの「アルコール依存症」だと思われ、「アルコール中毒(アル中)」なんて呼ばれ方をする場合もありますが、本来の「アルコール中毒」は「アルコール依存症」とは別物なので、この辺は別のページで取り上げます。

日本における飲酒人口はおよそ6000万人とされており、男性の4割以上、女性は1割程度が習慣的にお酒を飲んでいます。

そして1日に純アルコール量60g以上(日本酒換算で3合以上)飲む人を「多量飲酒者」と呼び、多量飲酒者が必ずしもアルコール依存症ではありませんが、アルコール依存症の疑いがある飲酒者は440万人にのぼります。

アルコール依存症になると自分自身でお酒に対するコントロールができなくなり、「ほんの一杯」のつもりでも飲み始めれば一杯に留まらず多量の飲酒をしてしまい、また仕事中などといった「飲んではいけない状況」でも飲酒を強く意識し、酷くなると常にお酒を飲み続けるという「連続飲酒」に発展してしまう事も。

アルコールを大量に摂取する事により心身ともに大きな問題を抱える事が多く、家族などはもちろん社会的にも問題行動を起こすことが多くなり、家庭崩壊や離職といった状況にまで陥ってしまう事もしばしば。

だからといって飲酒を止めようとすれば様々な離脱症状(禁断症状)が現れ、これがアルコール依存症治療の大きな障害ともいえます。

アルコール依存症の離脱症状

また、アルコール依存症を患っている方の多くは自分がこの病気に罹っている事を認知しておらず、外部から「アルコール依存症では?」と言われても認めない事が多いので、重篤になるまで治療が行われない事も多い。

そしてもうひとつ、一度アルコール依存症を患ってしまうと、入院治療などにより飲酒を止める事ができ正常な生活に戻れたとしても、何かの機会で飲酒してしまうと一気に逆戻りしてしまう可能性が高く、治療後は「飲まない、飲ませない」事が重要になります。

アルコール依存症になってしまうと日常生活、社会生活に多大な悪影響を与えますから、出来る限り早い治療が求められます。

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