季節性うつ病(冬季うつ病)の特徴・症状

季節性うつ病をご存知ですか?

「うつ病」は必ずしもストレスや身体の体質などが原因で発症するとは限らず、ある一定の期間だけうつ病状態になる季節性のものも存在し、それが「季節性うつ病(冬季うつ病)」です。

主に日照時間が少なくなり、木々も枯れ物悲しい雰囲気になってくる秋~冬にかけて発症し、日照時間が増え環境が活力に溢れ出す春先に良くなるという特徴があります。

一般的に季節性うつ病の原因に日照時間の減少が挙げられ、特に雪の日が多くなり日照時間が極端に少なくなる日本海側などで多く発症するようですが、個人的には誰もが感じる秋からの物悲しい雰囲気に心が飲まれてしまうのも大きな原因の一つではないかと考えております。

季節性うつ病の症状は他のうつ病と少し異なり、主なものは以下の通り。

■ゆううつな状態が続く
■無力感がある
■睡眠時間が長くなり、やたら眠い
■食欲が増し体重が増加する

ただしこれらはうつ病ではない方でも秋以降になると結構感じるもので、誰でも世の雰囲気が寂しくなれば意欲も低下しますし、睡眠時間や食欲の増加は生物として冬に向かうに当たっての正常な反応のような気もします。

しかしこれらが「一般的」な範囲に留まらない場合はやはりうつ病を疑ったほうがよいでしょう。

季節性うつ病(冬季うつ病)の治療には従来の薬物治療に加え「高照度光療法」というものが有効とされており、これは2500~10000ルクスの強い蛍光灯の光を、1日30分~1時間程度浴びる事により、うつ病の原因の一つとされるセロトニンの欠乏を改善するという効果があります。

季節性うつ病で症状が比較的重い場合などはこういった治療法も選択肢に入ります。

上記理由からうつ病とまではいかなくても、秋以降に気分の落ち込みが見られる場合には積極的に外に出て日光を浴びてみると良化する可能性も十分にあります。

季節性うつ病は他のうつ病に対し比較的軽い場合が多いので、自身がうつ病と認識せず「寂しい季節だから気分も落ち込んでいるのだろう」と思っている方も多いのですが、気分が落ち込みが長く続き何事もおっくうな場合は一度心療内科などを受診してみて下さい。

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