私の心の病対処法:「オエッ」とえずく
広場恐怖や予期不安、嘔吐恐怖の私は、予期不安によって緊張し吐き気が引き起こされるという症状を持っていますが、嘔吐恐怖によって「オエッ」とえずく事はあっても、実際に吐く事はありません。
■予期不安により緊張
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■緊張により吐き気
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■嘔吐恐怖もあり吐き気が恐くて緊張&予期不安
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■さらに吐き気が酷くなり…
…という、悲惨なコンボを持つ私にとって「えずく」というのは極めて辛い事なので、出来る限り回避したい事態ですが、仕事や時間の都合や場所の問題もあって、いつでもどこでも休める訳ではありません。
そういった場合、もう諦めて出来るだけ人気のない場所で「オエッ」っとえずいてしまう場合があります。
えずいた時とその直後はかなり苦しいのですが、少し経つと「諦め」なのか「開き直り」なのか、はたまた「えずく」という苦しさで緊張と予期不安を強引に消しているのか、スーと楽になる場合が結構あるのです。
しかしそれは「その時」だけであり、その後はその記憶が恐怖となってなおさら症状が悪化する場合が多くなります。
ただ、調子の悪い時期だけど仕事や用事などで忙しい時は、その忙しさによる精神的な疲労や余裕のなさによって頻繁にえずく事があるのですが、頻繁にえずいているとそれに「慣れ」が生じて、えずく事や吐き気に見舞われる事への恐怖心や不安が薄れ、結果として症状が改善する事もあります。
「結局、慣れればどうにでもなるのかな…」
そう感じる事もありますが、中途半端に1、2回えずくのは、上記のようにそれが恐怖となってなおさら症状が悪化しますし、この手段は精神的にも肉体的にも極めて辛く、どうしてもの時の最終手段だと思っています。
ただ、この「辛い症状を受け入れてしまう」というのは「森田療法」に繋がるものであり、必死になって症状を落ち着けようとする回避行動を取るよりいっその事えずいてしまった方が楽になるというのもまた森田療法の通りだったりします。
森田療法については他のページで詳しく解説しておりますのでそちらを参照してもらうとして、上記のように森田療法の有用性は認めるものの、この療法はかなりの苦痛と覚悟を伴うものでもあります。
しかし症状を受け入れるというのは辛くもありますが、諦めの境地になり心が楽になるのは確かなので、森田療法うんぬんは置いておいてひとつの方法として覚えておいて下さい。
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