私の心の病の履歴
私の心の病がどんな症状かは私の心の病の症状で詳しく書いていますが、簡単に説明すると「緊張による吐き気」「予期不安」「嘔吐恐怖」「広場恐怖」あたりが絡み合ったもので、酷くなると行動範囲がどんどん狭まってくるものです。
私は現在30代半ばですが、今まで3度この症状が出ており、「症状が出る→直る」を繰り返し、今がその3度目です。
一度目は小学2年の頃で、その症状のせいで不登校気味になりました。
6年生あたりから徐々に良くなり中学に上がる頃には完全に直り、その状態は17歳まで続く。
しかし17歳の時、バイト中ちょっと緊張する場面があり吐き気が…
そこから2回目の始まりで再び症状が出始め、徐々に悪化し半年後バイトを辞め、そこから2年半…20歳まで家で引きこもり生活。
20歳から徐々に良化し「あまり人と関わらない仕事」という理由で朝刊配達を始め、22歳の頃にはほぼ完治して昼間も普通に働けるようになり、今までのお金を稼げなかった損失を取り戻すかのように朝刊のバイトと昼間の仕事を掛け持ちしお金を貯める。
25歳まで朝刊のバイトと平行して時給1200円の派遣で工場に勤務していましたが、さらなる収入アップを目指してNHKの地域スタッフ(受信料契約を取る営業のような仕事)の面接を受け採用されます。
しかしこの「営業」が心理的に相当な負担になり2週間で症状が出始め3度目の心の病復活。
仕事を続けられなくなりNHKの仕事は退職するものの、生活するために「オエッ」っとかやりながら朝刊の配達はどうにか続ける。
ここで始めて「病院に行ってみよう」と決心し精神科を受診し抗うつ剤と精神安定剤を処方してもらい少しずつですが良化していきます。
約1年後、あまり人と関わらず気楽に出来る仕事…という事でチラシ配り(ポスティング)の仕事をはじめるのですが、要領の良さもあって収入は徐々に増え、2、3年後には朝刊のバイトと合わせて月40万前後稼げるようになり、安心を手に入れるためにガンガン貯金で現在に至る。
1度目と2度目の時は「病気」と認識せず「自分が弱いから」と病院にも行かず、当然薬を処方してもらう事もなかったのでほとんど家から出られない状況が2、3年ありましたが、その反面、良化後は数年間完治している時期がありました。
しかし3度目の現在では「病気」と認識し、病院で薬を処方してもらい「家から出られない」という状況にまで悪化する事はありませんでしたが、かわりに完治することもなく「まあまあ良くなった」程度で維持するような状況になっております。
もちろんその中でも調子の波はあるのですが、極端に酷くならないという安心感がある反面「完治しない」という状況はなかなか精神的に堪えます。
「ああ、普通の人のようにバリバリ働いたり気兼ねなく旅行に行ったり出来ないんだな…」、と。
でも普通の人より多少行動範囲が狭くても、身体にも脳(思考能力)にも何の異常もないので、ちょっと運動したりパソコンなどで色々やってみたりと、楽しい事はいくらでもあります。
あがいたってこの病気がどうにかなる訳でもないので、出来るだけ前向きに…そう、出来るだけ前向きに生きていこうと自分に言い聞かせている次第でございます。
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