統合失調症(精神分裂病)の症状
統合失調症の症状は多岐に渡り、人によって症状は様々ですが、ほとんどの方に見られる代表的な症状は「幻聴」と「妄想」です。
「妄想なら誰でもするよ」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、健康な人間の妄想とは異なり、統合失調症患者の妄想は「現実と区別が付かない」という特徴があり、これは幻聴も同様で、自身が聞いている幻聴を現実に聞こえているものと認識する事に問題があります。
それら症状はいわゆる「急性期」に現れ、統合失調症の症状は主に急性期に現れる「陽性症状」と、症状が比較的安定した慢性期に現れる「陰性症状」に分けられ、主な陽性症状、陰性症状は以下の通りです。
●陽性症状
■幻聴や幻視などの幻覚
■妄想
■強いイライラや興奮
■会話が支離滅裂
●陰性症状
■感情や興味の欠乏
■意欲の低下
■疲労感
ごく初期には軽い幻聴などにより自分でも違和感などを感じ、漠然とした不安や不眠などといった症状が現れ、場合によってはうつ状態になる事もあります。
そこから徐々に「急性期」に移行し、この頃には四六時中幻聴が聞こえるようになりますが、これを“幻聴”ではなく“現実”と勘違いしてしまう場合が多く、被害妄想などといった様々な妄想に囚われ、日常生活が困難になります。
特に多い妄想は以下のようなものになります↓
■「誰々が陰口を言っている」「嫌がらせをされた」
■「あれは自分に対するあてつけだ」
■「誰かが自分の行動を監視している」「外に誰かいる」
■「私を殺しに来る」
これら非常に強い被害妄想に囚われるのが特徴で、多くは幻聴からもたらされます。
こうなってくると統合失調症である本人はもちろん、周りの家族にも相当な負担がかかりますし、へたをすると事件に発展する可能性もありますので、本人にこれがれっきとした病気である事を理解させ、少しでも早く症状を抑えるためにも早急に病院に連れて行きましょう。
私は母が統合失調症の急性期でどうにもならなくなった時、無理やり病院に連れていき、そのまま入院となりましたが、結果としてそのお陰で母は自分の病気に向き合えるようになりましたし、症状も普通の日常生活が送れるまでに改善しました。
統合失調症の急性期に入れば誰が見ても明らかに言動がおかしくなりますので、もしその兆候が見られたら躊躇せず強引にでも病院へ連れて行く事が本人や家族のためになります。
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