過食症(神経性大食症)の症状
過食症は拒食症同様「痩せへのこだわり」や「太る事への恐怖」といった美意識が深く影響している心の病なので、発症する方の多くは10~20代の女性です。
拒食症によって引き起こされる症状の多くが栄養の不足なのに対し、過食症の場合は下剤による下痢や嘔吐が原因での症状が多く、最悪の場合は死に至る事もあります。
下痢や嘔吐などの代償行為を伴う過食症によって現れる主な症状は以下の通り↓
■不整脈 … 嘔吐や下痢などによりカリウムが大量に排出される事が原因
■うつ病 … 元々持つ心の傷に加え、過食後の激しい後悔や気分の落ち込みによって
■食道炎 … 頻繁な嘔吐により胃酸の食道の粘膜を傷つける
■歯がボロボロになる … 頻繁に胃酸にさらされるため
■低血糖 … 食後すぐの嘔吐によって血糖値が下がる
■脱水症状 … 激しい下痢や嘔吐により体内の水分が急激に失われる
■胃炎や胃潰瘍 … 過食症のストレスや胃の酷使により
これら以外にもホルモンバランスの乱れによる無月経やむくみなど様々な症状が見られます。
過食症のみならず拒食症にも共通する点ですが、不整脈は心臓発作などを引き起こし最悪の場合死に至る事もあります。
そして摂食障害に苦しむ方は程度の差こそあれ、過食や嘔吐への自己嫌悪などもあって多くの方に抑うつの症状があり、これが本格的なうつ病へと移行してしまうと自殺願望が強くなり、場合によっては自ら命を絶ってしまう事も。
頻繁な嘔吐は胃酸によって胃や食道を傷つけ、歯のエナメル質を溶かし歯がボロボロになれば取り返しが付かず、若くして総入れ歯になる場合もあります。
痩せへの願望や太る事への恐怖といった一種の「美意識」によって過食嘔吐に走ってしまう方も多いのですが、上記のように心身共にボロボロになっては女性らしい美しさや魅力は無くなってしまいます。
心身共に女性らしい美しさを取り戻すためにも、すぐにでも心療内科や精神科を受診し適切な治療を受けてください。
あわせて読みたい関連記事
嘔吐恐怖症は自分が吐く事や他人に吐かれる事を極端に恐れ、それによって日常生活や社会生活に支障をきたしてしまう心の病です。ひどい場合は「吐き気→吐き気の恐怖により緊張→吐き気」という悪循環に陥ることも…続きを読む
「当事者から見る心の病」を運営する私は、サイト名のとおり心の病を患っています。子供の頃から良くなったり悪くなったりを繰り返しつつ引きこもりも体験したそして現在に至るまでの私の病気の履歴を紹介してみたいと思います…続きを読む
日本ではルボックス、パキシルに続いて認証された第3のSSRIであるジェイゾロフト。他のSSRIに比べ効き目や副作用がマイルドで広く使われるようになりましたが、薬価が高く個人輸入により格安の海外ジェネリックに乗り換える方も増えています…続きを読む
社会不安障害や広場恐怖、予期不安によって吐き気が酷くなる私は、場合によって人との会話中といった「1人ではない場面」でも吐き気に襲われることがあります。こういった場合は速やかにその場を離れる理由を考え、酷い時はすぐに実行に移します…続きを読む
「症状ありき」で行動しがちな不安障害やパニック障害の患者に人間本来のあるべき姿である「目的ありき」で行動するように促しています。確かに一理あるのですが人間はそこまで強くはなく理想論の押し付けのようにも感じます…続きを読む
パキシルは現在一番使われている抗うつ薬で、強い効果で不安を和らげる一方で副作用も見逃せません。強い薬であるがゆえ最低一度は医師に処方してもらうべきですが、その後は個人輸入を使い格安で手に入れることも出来ます…続きを読む
私の心の病の症状は「嘔吐恐怖」に「予期不安」「広場恐怖」といったもので、予期不安の緊張により吐き気を誘発するのですが、日常が忙しく吐き気や「オエッ」という「えずき」を頻繁に繰り返していると慣れてくるというメリットも…続きを読む
社会不安障害(SAD)を発症する場面は多くの場合他人の目や評価が気になるときで、そういった場面で強い不安や緊張を感じ、それらが身体症状として現れます。主な症状は動悸、手足の震え、吐き気、腹痛や下痢、呼吸困難や過呼吸などです…続きを読む