拒食症(神経性無食欲症)の症状

拒食症(神経性無食欲症)は人間が生きていく上で極めて重要な「食事」の量を極端に減らしたり、または食事をまったく摂取しなくなるため、身体にとって必要な栄養素が極端に不足し、様々な症状となって現れます。

主な症状と簡単な概要は以下の通りです↓

■無月経 … 生命維持が精一杯で生殖機能にまでエネルギーが回らない
■骨粗鬆症 … 骨の維持に欠かせないカルシウムやビタミンDの極端な不足
■うつ病 … 脳への栄養の欠如と、拒食による心身の疲弊により
■低血圧 … 造血に必要な栄養の不足
■不整脈 … 心筋の減少や低カリウムにより引き起こされ、命に関わる
■胃腸炎 … 胃腸周辺の筋力の衰えと、ぜん動運動の低下、嘔吐を伴う場合は胃の荒れ

これらは拒食症によって引き起こされる代表的な症状です。

多くは低栄養によって引き起こされるものですが、拒食症の方は極端に胃腸の機能が落ちている場合が多く、少しの食事でも嘔吐などを引き起こす場合があり、嘔吐が頻繁に繰り返される場合は過食嘔吐同様、歯や歯茎が頻繁に胃酸にさらされるため、歯がボロボロになってしまうといった症状も出ます。

嘔吐が多いと体内のカリウムが極端に減り「不整脈」が誘発されるのは過食嘔吐などと同じですが、拒食症の場合は食事量の少なさから身体全体の栄養が足りていない状態であり、不整脈は命取りとなり得ます。

拒食症は上記の不整脈による心臓発作などはもちろん、栄養失調、拒食症からうつ病を併発しての自殺など、死亡率は5~10%程度とされ、本来心身共に充実する10~20代の方の発症が多い事を考えると、この死亡率は相当高いと言わざるを得ません。

これらの症状を少しでも早く食い止め、健康的な身体と美を取り戻すためにも、拒食症に苦しんでいる方は出来るだけ早く心療内科などに受診をし、そのご家族であれば、心を鬼にして強引にでも病院に連れて行ってください。

「強引に」「無理やりに」というのは本人の強い反発も予想されますが、この病気は自力で抜け出すのは困難を極め、常に「死」が付きまといますので、ご本人の事を思えばこそ無理やりにでも心療内科を受診させるべきです。

辛い心の病を治す抗うつ薬

あわせて読みたい関連記事