侮れない軽症うつ病の特徴・治療法
軽症だからと侮ると重症化する恐れも
「軽症うつ病」とは、その名の通り重症化していない、比較的軽いうつ病を指します。
うつ病の初期的な症状とも言え、「がんの早期発見」同様この段階で治療を始める事が出来れば治療にかかる時間も心身的な負担も少ないのですが、軽症うつ病の場合、本人自身も周りの人々も「うつ」である事に気付きづらく、結果重症化してしまう事もあります。
症状としては一般的なうつ病の症状を軽くしたものですが、どちらかというと「疲れやすい」「だるい」「眠れない」「頭痛」「動悸」などの身体的症状が出やすく、それが尚更うつ病の発覚を遅らせる原因となっています。
しかし当然これらだけでは「うつ病」とは診断できないのですが、軽症うつ病と診断される典型的な症状が2つあり…
■ほとんど毎日「憂鬱な気分」「気分の落ち込み」が2週間以上続いている
■意欲が低下し、楽しみを感じる事が少なくなり、趣味などにも興味が無くなってきた
こういった症状がある一方で「大うつ病」のような「無力感」や「罪悪感」などはほとんど感じず、死を意識するような事もなければ「軽症うつ病」と診断されます。
軽度うつ病の治療法
軽度うつ病にも一般的なうつ病に使われる抗うつ剤であるパキシルやジェイゾロフトなどのSSRIまたはSNRIを用い、症状によって精神安定剤や睡眠導入剤を併用します。
しかし軽症うつ病の場合は十分な休養、仕事のペースを落とす、あまり外に出歩かない…など、自分自身の心がけでも症状が良くなる場合も多くあります。
どちらにせよ上記の症状が当てはまるのであれば、一度心療内科などを受診した上で医師と相談し治療法を選択するというのが早期回復への近道ですので、気負わず、尻込みせず、一度ちゃんと病院で診てもらうようにしましょう。
あわせて読みたい関連記事
嘔吐恐怖症は自分が吐く事や他人に吐かれる事を極端に恐れ、それによって日常生活や社会生活に支障をきたしてしまう心の病です。ひどい場合は「吐き気→吐き気の恐怖により緊張→吐き気」という悪循環に陥ることも…続きを読む
「当事者から見る心の病」を運営する私は、サイト名のとおり心の病を患っています。子供の頃から良くなったり悪くなったりを繰り返しつつ引きこもりも体験したそして現在に至るまでの私の病気の履歴を紹介してみたいと思います…続きを読む
日本ではルボックス、パキシルに続いて認証された第3のSSRIであるジェイゾロフト。他のSSRIに比べ効き目や副作用がマイルドで広く使われるようになりましたが、薬価が高く個人輸入により格安の海外ジェネリックに乗り換える方も増えています…続きを読む
社会不安障害や広場恐怖、予期不安によって吐き気が酷くなる私は、場合によって人との会話中といった「1人ではない場面」でも吐き気に襲われることがあります。こういった場合は速やかにその場を離れる理由を考え、酷い時はすぐに実行に移します…続きを読む
「症状ありき」で行動しがちな不安障害やパニック障害の患者に人間本来のあるべき姿である「目的ありき」で行動するように促しています。確かに一理あるのですが人間はそこまで強くはなく理想論の押し付けのようにも感じます…続きを読む
パキシルは現在一番使われている抗うつ薬で、強い効果で不安を和らげる一方で副作用も見逃せません。強い薬であるがゆえ最低一度は医師に処方してもらうべきですが、その後は個人輸入を使い格安で手に入れることも出来ます…続きを読む
私の心の病の症状は「嘔吐恐怖」に「予期不安」「広場恐怖」といったもので、予期不安の緊張により吐き気を誘発するのですが、日常が忙しく吐き気や「オエッ」という「えずき」を頻繁に繰り返していると慣れてくるというメリットも…続きを読む
社会不安障害(SAD)を発症する場面は多くの場合他人の目や評価が気になるときで、そういった場面で強い不安や緊張を感じ、それらが身体症状として現れます。主な症状は動悸、手足の震え、吐き気、腹痛や下痢、呼吸困難や過呼吸などです…続きを読む