心因性うつ病の特徴や原因・治療法
ストレスにより発症する心因性うつ病
心因性のうつ病は悩みや不安、精神的なショックなどの心理的なストレスにより引き起こされるうつ病で、一番患者数の多いうつ病です。
「心因性うつ病」は大きく3つに分類されており…
■反応性うつ病 … ある特定の原因やストレスで起こるうつ病で、うつ病にかかった原因は比較的明確ですが、抗うつ剤が効きにくいと言われていますが、明確な原因のストレスを回避したり緩和したりする事で改善に向かう事が出来ます。
■疲弊性うつ病 … 長期的なストレスに晒される事で発症するうつ病で、完璧主義で仕事を頑張る方などがなりやすい症状です。
■神経症性うつ病 … 本人が特に意識、認識していない精神的なストレスや葛藤などで発症するうつ病で、原因の特定が難しいため長期化する傾向にあります。
「心因性」という名前の通り心理的なストレスが原因となり発症するのが特徴です。
比較的原因が明確である「反応性うつ病」はしっかり原因を突き止め、その原因に対してアプローチしストレスを軽減することや回避する事によって良い結果を得られやすいですが、「神経症性うつ病」は原因の特定が難しいため薬物治療などにより一時的に良化しても、なにかのきっかけで再発する可能性が他の症状に比べ高いので注意が必要です。
心因性うつ病の治療法はストレス軽減と抗うつ薬
「心因性うつ病」は心理的なストレスが要因になりますので、自分なりのストレス解消法を確立する事が予防や改善に繋がるでしょう。
しかし現代社会においてストレスと無縁の生活を送る事など不可能で、職場では終身雇用の崩壊で成果が求められ、地域社会の中でも人との関わりが薄れ問題を一人で抱えがちになり、ストレスは増大する傾向にあるといってよいでしょう。
そんな世相を反映してか、うつ病や他の精神疾患や不安障害などにかかる人は増加の一途を辿っており、心療内科に受診しようにも数ヶ月待ちになる事もざらです。
ざらですが、一度心因性のうつ病にかかってしまうと自力での克服は難しく、どんな事をしてでも一度は心療内科や精神科を受診し、医師の指導のもと適切な抗うつ薬や向精神薬を処方してもらうべきでしょう。
どんな抗うつ薬が処方されるかは症状や相性によって異なりますが、現在はSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)が主流であり、効果の高いパキシルや効果、副作用がマイルドなジェイゾロフト、最新のSSRIであるレクサプロあたりになると思われます。
同時に不安や恐怖、緊張を和らげるソラナックスやレキソタン、ドグマチールなどの抗不安薬も処方され、それらを一定期間服用する事になります。
はじめは心療内科や精神科にかかる事に抵抗があるかもしれませんが、今の抗うつ薬は進化しており効果が高い一方で副作用も少なくなっておりますし、「もっと早く受診すれば良かった」と感じる事でしょう。
ただ、心因性のうつ病の原因はストレスにあるので、薬物療法と同時に少しでも生活習慣や社会生活のストレスを軽減させるように努める事で再発の可能性はぐっと低くなります。
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