社会不安障害(SAD)とはどんなものか?
社会不安障害(SAD)とは、人前での発表やスピーチ、知らない人との会話などで誰しもが感じる緊張や不安というものが病的に過剰で、そういった場面を避けるようになり、社会生活に支障をきたす精神疾患の総称です。
普通の人であればそういった場面で不安や緊張を覚えても、それはあくまでもその場限りですが、社会不安障害の方はあまりの強い不安や緊張により手足の震えや動悸、発汗、吐き気、下痢、腹痛などの身体症状を引き起こし、それが強く記憶に刻まれてしまいます。
そうすると徐々にそういった場面を避けるようになったり、症状が悪化すると緊張が緊張を呼ぶ悪循環に陥り、外に出られなくなってしまう事も。
不安や恐怖、緊張により発現する身体症状は以下のように人により様々です。
■手足の震え
■動悸
■めまい
■発汗
■呼吸困難
■吐き気
■下痢
■腹痛
もちろんこれらが複合して現れる人も多く、こういった辛い身体症状を引き起こし、「予期不安」や「広場恐怖」に繋がって社会生活に支障をきたすという面で「パニック障害」と似ています。
社会不安障害とパニック障害の違いについては別のページで書いていますので、詳しい説明は割愛しますが、辛い身体症状を伴うという面や薬物治療に用いる薬などは共通しており、医師によっても見解は変わってくるほど。
話が逸れましたが、社会不安障害を引き起こす大きな原因の一つは「人の目を意識しすぎる」というもので、周りの目が気になるが故に過度の不安や緊張を強いられてしまう。
周りの目が気になるから失敗を恐れ、周りの目が気になるから必要以上に自分を取り繕おうとし、それによる強い不安や緊張から社会不安障害を患ってしまうも、社会不安障害によって苦しんでいる弱い自分を見せたくないから、そういった状況を避ける。
そうやって徐々に行動範囲を狭め、社会生活が困難になっていく…私が子供の頃から苦しめられている社会不安障害というものは、こういったものという認識です。
もちろん人によって感じ方は色々でしょうから反論もあるとは思いますが…
社会不安障害と一口に言っても症状や程度は様々ですから、万人に効く特効薬はないというのが現状ですが、薬物治療や認知行動療法により多くの場合改善します。
可能であれば少しでも早く一度医師に診てもらい指示を仰ぐべきですが、「病状が酷く、病院に行くのも辛い」という方もいらっしゃるでしょうから、そういう方のための情報も書いていきます。
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